2019年関西支部セミナー「湿式めっきの基礎」

湿式めっき技術は種々のプロセスが開発され,多種多様な用途や膜の機能によりものづくりの現場で広く活躍しているのは周知のところです。本セミナーでは最近めっきに携わることになっためっき事業所の技術者や購買の担当者の皆様を対象に,基礎的な理論と電解めっき~錫めっき,無電解めっき,プラスチックめっきおよびめっき液や皮膜分析の基礎と技術動向についてやさしく解説いたします。

主  催(一社)表面技術協会・関西支部
日  時令和元年9月26日(木)10:00~17:20 ※受付開始 9:30~
会  場(地独)大阪産業技術研究所 森之宮センター 3階 大講堂
(大阪市城東区森之宮1-6-50,TEL:06-6963-8088)
http://www.omtri.or.jp/map/
交  通JR又は大阪メトロ「森ノ宮駅」下車,徒歩約8分
参 加 費会員5,000円,一般8,000円,学生2,000円(いずれもテキスト代・消費税含む)
定  員80名(先着順)
申込方法参加申込書を9月13日(金)までに,ファックスまたはメールにてお送りください。なお,参加費は当日徴収いたします。
※参加申込書は関西支部ホームページからダウンロードできます。
※参加証は発行いたしませんので,直接会場までお越しください。
申 込 先(一社)表面技術協会 関西支部 事務局
  〒606-0805 京都市左京区下鴨森本町15
  Fax:075-791-7659(Tel:075-781-1107),E-mail:kansai-office@sfj.or.jp
プログラム
10:00~11:00
湿式めっきの基礎~金属の視点から~
京都大学 大学院エネルギー科学研究科 平藤 哲司
[概要]めっきは,素地の表面に金属の薄膜を形成し,その金属の特性・機能を素地に付与することのできる大変魅力的な技術です。本セミナーでは,そのいくつかの応用例について最新の技術動向が報告されます。本講演では,これらの応用例の理解の助けとなるよう,湿式めっきに共通する基礎となる考え方を講義したいと思います。ただし,通常行われるような電気化学を基礎とする講義ではなく,金属学的な視点から直感的なイメージを持っていただくことを目指します。
12:30~13:30
電気めっきの基礎と電気スズ系めっきの応用
石原ケミカル(株) 藤村 一正
[概要]スズ系めっきは主に電子部品の接合を目的とした表面処理として使用されています。本講演ではスズ系めっきを例にした実務的な電気めっきの基礎と,めっき液構成,めっき液管理を解説すると共に,電子部品におけるスズ系めっきの現状,不具合事例等について報告します。
13:30~14:30
無電解ニッケルめっきの基礎と応用
奥野製薬工業(株) 橋爪  佳
[概要]無電解ニッケルめっきは,耐食性・耐薬品性,硬度・耐摩耗性,電気特性・磁性などに特長のある皮膜が得られることから,自動車・機械産業,電気・電子機器産業,半導体産業などにおいて,重要かつ必要不可欠な表面処理技術として利用されています。本講演では,無電解ニッケルめっきの種類,反応機構,皮膜特性などの基礎的な内容とともに,実際に使用する際に重要となるめっき液の選定方法や管理方法などについて解説します。
14:50~15:50
プラスチックめっきの基礎と応用
奥野製薬工業(株) 吉川 純二
[概要]樹脂めっきは軽量な材料に金属光沢外観を容易に付与できることから,自動車部品や水洗部品などに幅広く利用されています。現在,樹脂めっきのプロセスとしては,「無電解めっき法」と「直接硫酸銅めっき法」が工業化されており,これらプロセスの特徴を解説するとともに,近年活発に検討されているクロムフリーエッチングの技術動向について報告します。
15:50~16:50
分析の基礎とめっきへの応用~液分析と皮膜分析~
上村工業(株) 伊井 義人
[概要]めっき液の性能維持,管理やめっき品の仕上がり確認,不良解析のため,「分析・解析」は重要な項目です。今回は,めっき液分析の基本である滴定分析の原理から機器によるめっき液成分の分析事例,皮膜分析の手法や適応例を説明します。
16:50~17:20
質疑応答